全部、夏のせいだ②
原作:かにみそ大将軍
脚本:ひなた
C:男 D:女 E:男 F:女
場面【学校の帰り道】
C「今日も暑いね...」
D「そう...だね...」
C「夏だからかな?...」
D「夏だからかもね...」
場面【人気のない教室で告白】
D「C君...話ってなにかな」
C「あのさ...相談にのってほしいんだけどさ...」
D「私で良ければ...どんな相談かな?」
C「その、好きな人がいるんだけど...」
D「あ...C君、好きな人いるんだ...うん、それでどんな内容かな?」
C「その人、凄く可愛いっていうか、めちゃくちゃタイプなんだよね」
D「そうなの?C君はどんな人が好きなの?」
C「えっと、背は小っちゃくて、髪は肩くらい?セミロングっていうのかな?」
D「うんうん。それでどんな人なの?」
C「それで、いつもはあんまり表情変えないんだけど...その...なんていうか」
D「なんていうか?」
C「その分笑った顔がすごい可愛くて!この笑顔を見ていたいなって思うようになった」
D「そう‥なんだ...。...その人私の知ってる人かな?協力するよ!」
C「知ってると...思う。美化委員会だし」
D「そうなんだ...でもそんな子いたかな?」
C「だから...その...俺その子のこと凄い好きなんだ!もっと話をして色んなことを知りたいって思ってる」
D「わかった。協力するって言ったからね。どうしたらいいかな?その子に伝言する?」
C「あー...その必要はないかも」
D「え?だって付き合いたいんでしょ?名前教えてくれないかな?」
C「伝えたいことは今伝えたっていうか...その...」
D「よくわからないけど...」
C「えっと...だから、俺が好きなのは...お前なんだよ」
D「えっ!?」
C「俺はお前が好きだ。付き合ってほしい」
D「えっと...その」
C「だめか?好きなやつがいるとか...」
D「うん...ずっと好きな人が...いる」
C「そっか...だよな...」
D「私の目の前に...」
C「え?今なんて?」
D「私も...C君が好き...です」
C「マジか⁉やったー!え?じゃあ...」
D「はい。私と付き合ってください」
場面【学校の帰り道】
C(あ~折角付き合ってるのに会話が進まない...カップルって何話したらいいんだよ...)
D(あーダメだ。緊張しすぎて何話していいか全然わからない。つまらない女って思われてないかな...)
C(せめてカップルらしい事しなきゃ...カップルらしい事カップルらしい事...)
D(こうなったらきちんと好きってアピールしなきゃ!)
CD「あ、あの!手を繋ぎませんか!」
C「......え?」
D「......はい?」
C「えっと...どうぞ...」
D「あの...ありがとう...」
C「そういえば!今度の夏祭り、男バスと女バス合同で行くみたいだよ」
D「ってことはE君とFちゃん一緒に行くことになるね(笑)」
C「EとFもうちょっとでくっつきそうなのに、これを機に進展して欲しいな」
D「......そうだね。(やばい。今気が付いたけど私、手 汗ばんでない?)」
C「D?どうした?(やべぇ。手がめっちゃ汗ばんでるのバレた?)」
D「ううん。何でもない...です。(やだ、めっちゃ恥ずかしい!)」
C「そっか...(でも手離したくなしな...)」
D「お祭り...楽しみだね(ここで手を離したら嫌われるかも)」
CD(どうしたらいいんだー!/どうしたらいいのー!)
C つないだ手が汗ばんでいたのも
D こんなにも鼓動が速くなっているのも
CD 全部、夏のせいだ
END