欲望
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約1分
作者:かにみそ大将軍
鏡を見るとそこに映る自分がいる。
鏡の中の自分が嗤(わら)う。
人間は誰しも、欲望という名の怪物を飼っている。
この怪物は際限無く、次々に欲していく。
怪物はまるで月。
満ちては欠けて、欠けては満ちる。その繰り返し。
何かを欲し続けるのはきっと、何かを失い続けているから...
この手には限りがある。
怪物のせいで、大切だった宝物が一瞬で無価値に変わる。
手から零れた瞬間、輝きを取り戻すのは何故だろう。
わかっている。怪物は、きっと自分自身...
鏡を見るとそこに映る怪物がいる。
鏡の中の怪物は嗤っていた...
END