犬×猫
作者:あお
登場人物 : 犬(男1) 猫(男2) 女1
犬:おはよう。そろそろ起きなきゃ遅刻しちゃうよ? 朝ごはん作ったから一緒に食べよ?ね?
女:ん。ん~。おはよう
猫:ねぇ~もう少しいいじゃん。俺まだこうしてたいんだけど
女:ふふ、そうだねぇ~。
犬:おい、離れろよ。
猫:えーなに嫉妬?
犬:そ、そうじゃなくて、遅刻すんだろ
猫:ふ~ん
女:ほらほら、ケンカしないの。顔洗ってくるね
猫:ちぇっ、お前のせいで起きちゃったじゃん
犬:うるさいなぁ、朝ごはんいらないの?
猫:いや、それはいるけど
犬:なら、お前も起きてこいよ
猫:はーい
女(語り):まるで落し物でも拾うかのように、2人を家に連れて帰ってきたのが、
この奇妙な同居生活の始まりだった。
犬:お仕事お疲れ様。
女:え?迎えにきてくれたの?
犬:うん。近くまで買い物にきたから
女:そっか
犬:それに家だとアイツがいて2人きりになれないから
女:え?
犬:何でもない、ねぇ手繋いでいい?
女:う、うん。
犬:ふふ、緊張してる?
女:べ、別に、緊張なんて
犬:俺はしてるんだけどなぁ
女:へっ?
犬:(耳元で囁く感じで) めちゃくちゃドキドキしてる
女:ふぇ?!(声にならない感じの声で)
犬:ふふふ、帰ろっか
-ドアを開ける音-
女:ただいま
猫:あーなんでそいつと一緒なの?
犬:夕飯の買い出し行ってたんだよ
猫:ふ~ん 犬:んじゃあ夕飯すぐ用意するから待っててね
女:うん、いつもありがとう。着替えてくるね
犬:うん。ゆっくりして
-ドアを開ける音-
女:はぁ~疲れたぁ~
猫:お疲れ様ぁ
女:あ、コラ、着替えるから出てって
猫:ふふ、お疲れなんでしょ?着替え手伝ってあげる
女:え?い、いいよ、自分でできるから
猫:えー?俺にもなんかさせて。アイツみたいに飯作れないし
女:え?そんなこと気にしてたの?
猫:ん~?(はぐらかすように)
女:あっ、ちょっと、いいってば
猫:ふふ、可愛い♡
女:もぉ、からかわないでよ!
猫:(耳元で囁く感じ)ふふ、もっと見せて、俺だけに
女:んなっ!?(声にならない声で)
犬:おいっ!何してんだよ
猫:あ~あ、うるさいのがきちゃった
犬:いないと思ったら、ほら、こっちこいよ。
猫:はぁー着替え手伝ってたのにぃー
犬:いいから、いくぞ!
猫:へいへい
犬:ったく、油断も隙もないな。 もう夕飯出来るからね、着替えたらおいで
女:う、うん。すぐ行くね
-テレビの音とか雑音-
犬:あ~もうこんな時間か、そろそ寝る?
女:そうだねぇ
猫:じゃあ、今日はどっちにする?
女:えっ...と
猫:そいつに遠慮なんかしなくていいから、俺がいいって言えよ。いっぱい甘やかしてやるから
犬:お前は黙ってろよ。こいつの言うことなんて気にしなくていいから。でも、俺を選んでくれたら、嬉しいな
女:んーーーーーーーーーーー。選べなーーーい
犬×猫:じゃあ今日も3人で♡
女(語り):あなたならどっちを選ぶ???